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線状降水帯の発生 長崎〜佐賀〜福岡

2021年8月14日、長崎~佐賀~福岡にかけて線状降水帯が発生しました。12日から14日にかけての豪雨で各地で被害が生じており、佐賀市内でも道路の冠水や河川の増水が発生しています。降雨に対して被害が出てしまうということは、インフラの整備が足りていないということです。

土石流は“逃げる”しかない

テレビやネットで土石流が流下していく様子を目にされた方も多いと思いますが、土石流とは土砂と水が混合したものが、流路の岩や木を取り込みながら、谷沿いを流れ下っていく現象です。土砂を含んだ流れであることから密度が高く、直進性があり打撃力をもつという特徴があります。

熱海市伊豆山地区の土石流

静岡県の熱海市伊豆山地区で土石流が発生して被害が出ています(2021/7/3発生)。被災された方々へお見舞い申し上げますとともに、少しでも早く日常生活に戻られるよう祈っております。地盤技術者としては、こういった事例から教訓を汲み取らねばと思います。

避難は最後の手段

テレビやネットでは、防災というと、いかにスムーズに避難するか、避難先で困り事がないようにできないかということに注力していて、そもそもどうしたら災害を少なくできるかという視点が欠落しているように見えます。”防災”の意味を文字どおりに解釈するなら、”災害を防ぐ”ではないでしょうか。

簡易動的コーン貫入試験

サウンディングという調査手法のひとつです。鉄の棒を地面にさして、基盤層までの土砂層の厚さを把握します。略して簡易貫入試験ともいいます。探査深度は概ね地下数m程度です。

土検棒による土層調査

土検棒は“土層強度検査棒”の略称で、独立行政法人土木研究所が開発した土層調査のためのツールです。これは細い鉄の棒を人力で地面に押し込むことで、土層強度や土層深を簡易に測定することができます。表層崩壊を引き起こす要因となる緩い土砂層の分布を把握するために用います。

がけ崩れの予防調査

従来の斜面対策は崩れた所を直すことに重点が置かれてきました。それは災害復旧すなわち事後対応に当たります。従来から行われてきたものとは違うベクトルの手法として、事前対応で予防的な斜面対策を提案したいと思います。