写真は、2011年東日本大震災で被災して、その後復旧した現場です。
手前の緑地は、震災前は住宅があった場所ですが、移転して今は更地になっています。
その奥に、古い玉石積みが見えますが、これは被災せずに残ったものです。
この更地と古い玉石積みの命運を分けたのは、盛土かどうかです。
古い玉石積みは地山に立地していたために被害を免れ、その手前にあった住宅は盛土に立地していたために被害を受け、最終的に移転して更地になってしまいました。
大地震が起きたときに、宅地盛土は被害を受けやすいことが知られています。
山や丘を切り開いて造った団地では、ほぼ間違いなくどこかが盛土です。
自治体から公表されている大規模盛土造成地マップでは、そういった箇所が5万箇所以上あげられています。
現状で、宅地盛土はできるだけ居住を避けた方がよい土地です。
これから家を建てたり、引越しをする場合、盛土は選択から外したほうがよいです。
写真に写っているのは、何でもない緑地ですが、震災の爪痕として教訓とするべきものです。