土砂災害警戒情報のポイント

 最近、特に目にする機会が多くなった土砂災害警戒情報についてポイントをまとめてみます。
<土砂災害警戒情報とは>
都道府県と気象庁が共同で、市町村ごとに発表します。
・市町村のどこで危険度が高まっているかは、さらにインターネットの”土砂キキクル”で確認しなければなりません。(土砂キキクル:大雨警報(土砂災害)の危険度分布)
(下図参照、気象庁の解説ページより抜粋)


<警戒レベルについて>
令和3年5月20日より、以下のように変更されています。
・警戒レベルが1~5まであり、レベル4(紫色)で”避難しなさい”ということになります。
・下掲のチラシによると避難行動として、以下があります。
  〇立ち退き避難(指定避難場所へ、親戚知人宅へ、ホテル旅館へ)
  〇屋内安全確保
 多くの人は“屋内安全確保”に当てはまるのではないでしょうか。


<土砂キキクルと土砂災害警戒区域>
・土砂キキクルは1kmメッシュで区切られた範囲を、上図のレベル1~5に色分けして表示されます。
平野部などの土砂災害が発生することのない地域では、レベル3(赤色)以上の表示になることはありません。(逆に言うとレベル2(黄色)の表示まではされます)
・避難するかどうかは、土砂キキクルだけで判断するのではなく、土砂災害警戒区域等の現地条件を合わせて、危険な領域を住民が絞り込んで判断する必要があります。
(下図参照、気象庁の解説ページより抜粋)

<さらに注意点…>
・以上のように“大雨警報(土砂災害)の危険度分布”と“土砂災害警戒区域”の情報を組み合わせることで、適切な判断を下すことができます。
・はっきり言って、ある程度の知識がないと、かなりハードルが高いのではないでしょうか。特にネットに疎ければ、最初の土砂キキクルの所でつまづいてしまいます。
・残念ですが、こういったハードルの高さが適切な避難行動に結び付かない一因ではないでしょうか。

・テレビやネットで伝えられるのは、市町村ごとに発表される警戒レベルと土砂キキクルの情報までです。そこから先の現地条件を考慮した判断は住民が行わねばなりません

・特に注意が必要なのは、土砂災害警戒区域の急傾斜地を鵜呑みにしてはいけないということです。これは地形条件から機械的に設定されたもので、現地の地質条件は考慮されていません。そのため、実際問題、危険な所が安全となっていたり、またその逆になっていたりするケースがかなりあると思われます。

 避難指示が出たときの判断を手伝ってほしいとき、土砂災害警戒区域の詳細を調査したいときは、ぜひご相談ください。